SRH(=Sexual and Reproductive Health、日本語で「性と生殖に関する健康」と訳される)は単に疾病、機能障害などが無いというだけでなく、性と生殖のすべての局面で、身体的、精神的、社会的に良好な状態にあることを意味します。
人は生まれながら、この性と生殖に関する健康を享受する権利を有しています。ところが、日本は性教育後進国であり、性に関する話題をオープンに話せる環境が少ないというのが現実です。そのため性に関する正しい知識と十分なケアが行き届いておらず、多くの人が人知れず性の問題を抱え、悩んでいます。
若い世代では、望まない妊娠の防止策が叫ばれる一方で、性機能障害による不妊の割合が増加しています。セックスに関する世界的な調査において、年間性交回数と性交の満足度が断トツで最下位の日本では、性的活動期にある若者たちにおいても性の悩みを抱える人が増えており、大きな問題であると考えています。
俵IVFクリニックの分院である当院は、俵IVFクリニックが長年かけて培ってきた伝統ある不妊治療の一翼を担う男性不妊外来をはじめとして、あらゆる世代の性機能障害と向き合う性機能外来、中高年男性の不調の原因となるLOH症候群の診断・治療を行う男性更年期外来、そして、自身の性について違和感やお悩みを持つ方たちを幅広く受け入れるジェンダー外来という4つの外来を診療の柱としています。
性と生殖に関するあらゆる問題と向き合い、その問題を一緒に解決し乗り越えていけるよう、患者さん一人ひとりに親身に寄り添い、支える、そんなクリニックでありたいと思っています。
私たちは、性と生殖に関する健康へのアプローチとして、適切な医療サービスを提供することは勿論、患者さんが治療を受けやすい環境整備や幼少期からの正しい性知識獲得の土台作りにも取り組み、すべての人が真の意味で性と生殖に関する健康を享受し、そしてその先にあるより良い人生を謳歌できる世界を目指しています。
SRHケアクリニック 静岡
院長今井 伸