「自分は早漏なのか?」「自分は遅漏なのか?」…基準はあるの?

先日、講演を終えた後に「自分は早漏なのか?」と質問を受けました。男性が気になる性の悩みの一つで…。よく質問をされる内容の一つです。いったいどれくらい早いと早漏で、どれくらい遅いと遅漏というのでしょうか?

「早漏」の定義

「早漏」の医学的な定義は種類があり、万国共通の定義はありません。 よく使われる基準には以下のものがあります。

-アメリカ精神医学会:DSM-5

腟内に挿入してから1分以内に射精すること

- 国際性機能学会

「初体験からずっと、毎回もしくはほぼ毎回腟内に挿入してから1分以内に射精すること」か「(以前はもっと長く我慢できたけど)我慢できる時間が短くなってきて腟内に挿入してから3分以内に射精すること」

- アメリカ泌尿器科学会とヨーロッパ泌尿器科学会

「腟内に挿入後、望むより前に射精が起こってしまうため本人とパートナーのどちらか、またはどちらもが苦痛を感じる状態」「挿入してから十分な時間射精を我慢できないこと」

ちなみに、すべての定義が「挿入してから射精するまで」と「セックスをしている時のこと」であり、オナニーの時の射精は、そもそも「早漏」の定義の対象外ということになります。

「遅漏」の定義

遅漏(射精遅延)は典型的な性欲や性的刺激にもかかわらず、男性がオルガズムに達することができない、簡単に言えば「なかなか射精しなくて苦痛を感じてしまう状態」が「遅漏」ということになります。海外では「早漏」に比べ圧倒的に少ないとされていますが、日本ではむしろ「遅漏」で問題になる方が多く、「腟内射精障害」も「遅漏」に分類されます。「遅漏」の医学的な定義も早漏と同様に、万国共通の定義はありません。

- アメリカ精神医学会:DSM-5

少なくとも6ヵ月間、パートナーとの性行為の75%-100%で本人が遅延を望まないにも関わらず、射精が著しく遅れるか、著しく頻度が低いこと、または射精がなく本人に重大な苦痛を引き起こすこと(具体的な時間の基準はなし)

- 国際性機能学会

「腟内に挿入してから射精するまで20-25分を超える性行為で、煩わしさや苦痛をともなうもの」

「射精までの時間」の考え方

早漏や遅漏には一応定義があるものの、状況によって当てはまる場合と当てはまらない場合があるということになります。ただ共通して言えるのは、セックスをしている時にお互いが望むタイミングで射精ができることが、早漏でも遅漏でもない望ましい状態ということになります。望む射精のタイミングは千差万別で、長いセックスを望む人もいれば短いセックスを望む人もいます。普段長いセックスが好きな人も時と場合によっては短く済ませたいと思うことがあります。

ですので、早く射精しようと思えば早く出せるし、長持ちさせようと思えば我慢できるといった具合に、射精をコントロールできるようになっておくことが重要なのです。もちろん、相手とどんなセックスを望むかを話し合うことも大切です。

もっと詳しく知りたいという方は、拙著 「射精道」 をご参照ください。

一人で悩まず,まず相談

「早漏」「遅漏」は、挿入する時間で定義づけられている基準もあれば、時間は関係なく、本人と相手が満足できるかが重視されている分類もあります。重要なのはリラックスした環境で性行為ができること、お互いに満足しているかどうか確認ができる事だと思います。

ただ、「いつも明らかに早く射精してしまう(毎回1分以内)」「相手を満足させられるまで射精をがまんできない」と「早漏」を自覚されている方、「マスターベーションでも毎回射精するまで20分以上かかる」「マスターベーションでは射精できるけど、セックスの時は射精できない」と「遅漏」を自覚されている方、「相手が性的に満足しているか知りたいが、性のことについてはたとえパートナーであっても話しにくい」という方はいらっしゃるかと思います。

そんなときは自分一人で悩まず、SRHケアクリニック静岡の「性機能外来」で気軽にご相談いただければと思います。

↓↓↓ご予約はこちら↓↓↓

下記予約ページにて受診項目「性機能外来」をご選択いただきご予約ください。

SRHケアクリニック静岡公式LINEの友達登録をよろしくお願いいたします。

LINE公式アカウント